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「介護の社会化」幻想

2008.06.13 (Fri)

 介護保険制度の導入時、介護の社会化という言葉が語られ、今日なおそれを基準にして、現下の改革がその後退であるとする論議がある。しかし、介護の社会化が、家族介護を全面的に代替する介護サービスが構築できるかのような幻想をふりまいたとするならば、あまりにもそれは過剰な期待であったと考えるべきだろう。おそらく、当初から介護サービスは、家族介護を補完するものであったとしても、代替するものとして設計はできなかっただろう。
 要介護認定の調査票設計に際して、当初は寝たきり高齢者を想定していたといえる。寝たきり高齢者の介護に必要な時間調査をもとにして、調査票を設計したとすれば、活動的な認知症高齢者などはあまりにも見守り介護の時間が長すぎて、実態を把握できないことになる。また要介護4とか5とかいう段階の高齢者より、要介護2や3の高齢者ほど手がかかるという施設運営者の感覚からいえば、要介護度が高いほど介護費用がかかるという制度設計は、現実からかけはなれているということになるだろう。認知症の要介護状況については、その後調査票を改善して、把握できるようにされたが、後者の問題については、なおその意見は反映されていない。ともあれ、こうした介護保険制度は、あくまでもADLといわれる日常生活動作の障害を基礎にした設計になっている。
 したがって、当時多くの福祉関係者が期待したようなIADL(手段的日常生活動作)や生活全般の状態への支援プログラムをまかなう財源として設計された社会保険制度ではなかったといえる。あまりにも過剰な期待をかけすぎて、多くの家族介護者は、介護から全面的に解放され、介護を代替してもらえるという幻想を抱いてしまったということになる。だが、今のような家族介護の補完的機能しか果たさない制度でも社会保険料負担や税負担は重たくのしかかてくるのだから、まともに介護の社会化を実現しようとすれば、それだけ社会保険料や税の負担がかかることを覚悟しなければならないだろう。他方ではもういちど家族介護者をターゲットにした支援策についても考えなければならない段階を迎えたのではないだろうか。(2008.6.5)
17:40  |  理事  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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