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韓国老人長期療養保険制度はなぜ介護支援専門員を置かなかったか

2008.07.09 (Wed)

 この7月に韓国は、世界で3番目の公的介護保険制度を持つ国となった。ドイツ、日本についで、韓国がこの制度を導入したことで、これから多くの研究者や政策立案者が比較研究を始めるだろう。
 韓国はドイツと日本の先行制度をよく研究しつくして後に今の制度を作ることができたはずである。この後発の強みを発揮して、日本の制度にはあったが、韓国の制度では取り入れなかった仕組みがある。その代表的なものが「介護支援専門員」という仕組みの導入であった。
 現在日本で「介護支援専門員」といわれているのは、介護保険制度の在宅介護支援事業に位置づけられている介護報酬の支払われる仕組みである。要介護認定を受けた人がサービスを利用しようとする時に、自分の状況をアセスメントしてもらい、自分にあった介護プランを提示してもらって、介護サービス事業者との契約にむけて橋渡しをしてくれるのが介護支援専門員である。医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士など既存の基礎専門資格を持った人が都道府県で実施される試験とその合格者に課せられる研修を終えた人に与えられる資格である。性格的には准公務員といえよう。
 そもそもこの介護支援専門員というのは、ケアマネージャーという英米で普及している資格の導入しようとする動きから始まったが、ドイツの介護保険制度では、要介護認定はあってもケアマネージャーは置かれていなかった。またアメリカやイギリスには、介護保険制度はないが、ケアマネージャーがいて、複雑な介護サービスの利用相談にのる人として、大学院修士課程レベルの学歴と重ね合わせて考えられていた。このように考えると、日本の介護支援専門員を国際的なケアマネージャーと同じと考える訳にはいかない。きわめてドメスティックな制度であるといえるだろう。
 韓国は日本の介護支援専門員が、建前としてはサービス利用者の立場に立ってケアプランを立てるといいながら、実際には介護保険制度の点数計算というペーパーワークしかしておらず、人件費だけがかさんでいるということで見切りをつけたようである。しかしケアマネジメントというプロセス自体の必要性は考えているようである。むしろ、韓国はサービス・デリバリーシステム(サービスを利用者に適切に届ける仕組み)をケアマネージャーという人に委ねるのではなく、組織的に管理する方式を採用したといえる。こうして韓国老人長期療養保険制度を管轄する全国組織の公団が要介護認定とケアプランの提示を行い、サービス事業者の評価情報を徹底的に公開するという方針を決めたようである。この韓国方式と日本方式あるいはドイツ方式の比較研究が今後は大きな関心事になるだろう。
(2008.7.8) 

14:31  |  理事  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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